中学生

仕事の帰りに近所の小学校で中学生が集まっていた。どうやら部活動がない日らしい。出身の小学校に行くのはどういうものだろう。ボクには残念だけどそんな修正はなかった。
学校の記憶なんて校舎の記憶じゃない。人と営みの記憶なのだとずっと思っていた。だから、卒業に後ろ髪引かれることもまったくなかった。淡泊なのかな。
案の定、散々にごみを散らかしていった。
どんな思いを残していたのだろう。何の願いをもってここから歩き出したのだろう。見えない。見えない。
見えないボクの鈍感。いや、なかったとしたら。それが一番怖い。
地元の小学校の教頭にうちの息子が叱られたことがあった。あんな感じに見えたのか、あるいは。野球をして、ごみを拾って、整備をして、草までむしって、いきなり現れた教頭に叱られ、そして、中学校を通じてまた叱られて。
どこかで何かがぎすぎすと軋みを立てながらそれでも前に進んでいる。