高山善広@朝日新聞

朝日新聞に高山が出ていた。脳梗塞からの復活についてクローズアップされている。
その記事を読んでも、どうもけっこう危なかったらしいことがわかる。今も違和感が残ったままだそうだが、プロレス関係の雑誌にあったようあったように、これで喰らってどうなるかはわからないと思っていて、1発、2発と喰らって大丈夫と思った(思い込んだ、思い込むことにしたかもしれない)そうだ。
彼の存在感は、あのプロレスがものすごく力を付け始めたと思わせた2念位前でも圧倒していた。存在感と説得力とでもいうのかな。例えば、武藤とはどこか違うんだ。同じようにプロレスをやりたがっているし、プロレスのよき表現者の一人ではあるんだけれど、人間離れした圧倒的な強さ、それは、異人でもあるのだが、そういう異界の住人臭さをまき散らし、そのうえで凶悪な香りをぷんぷんさせながら、その実、最も真っ当なプロレスの伝統に乗っかっている正統のパワーを感じる。武藤はトリックスターだな。それはそれでいい。高山は、G2号なのだ。G1号や強烈な外敵があるほどその価値が高まってくるし、勝ち負けに関係なく戦うことで輝きを放っていく。その意味では、秋山、小橋、三沢、佐々木健介といったキャラクターとの絡みは真骨頂であろう。
前にも書いたが、プロレスでやりきれないのは、井上のアルゼンチンバックブリーカーの説得力である。プロレス的であって、それはそれでプロレスのおもしろい部分ではあるが、そして、どうしても必要なものだが、とほほなのである。まだ、永源遥のDDTの方が割りきれる。
高山対小橋が次の頂かな。早く来ないかな。戦いなどは所詮想像力のリアリティだというプロレスの神髄を見せてくれそうだ。