うつ一歩手前

ことば

朝青龍の件に関してはどうにも気の毒な気がする。彼が横綱としての品格に欠くとか何とか今までも言われ続けてきたのだが、それでも横綱としての力を持っている。
大相撲がプロ興行である以上、そのトップの地位にどんな人を置くのかはその興行主の勝手なのでしょぶんについてとやかく言える立場にないのだが、どうにも朝青龍の言い分やモンゴル大使館の陳謝などがよく見えてこない。
肘の状態はとても悪いのだろう。それでも腰は何とか動くので、サッカーぐらいなら何とかなるかってところだったのかもしれない。ましてや彼はモンゴルの人気者である。国際交流イベントでの華である。でればそれなりに動く。それだけのことだったのかも知れないと、ボクは思っていて、今回の処分はそのことではなく、積もり積もったものがあって横綱も２人になったし、ようやく思い切ったことができるようになったというところか。
それにしても、何だか気の毒な感じがするのは、朝青龍の主治医の方までとやかく言われていることだ。モンゴルで静養させることも選択肢にあるなんて言うと、そういう治療はおかしいとまで言われるわけで、どうにも報道によってあんなに胡散臭い雰囲気が作れるんだなと感心したり、危惧したりである。
メジャーで活躍するイチローさんは、向こうでは鈴木一朗で登録し、どんなに活躍しても日本語でしかインタビューに応じず、日本では殺人者の役柄でドラマ出演している。そのまま朝青龍に置き換えてみると、奇妙な感覚がよくわかってくるんだけど、大相撲と野球は違うと言われればそれまでか。
相撲は国技だと思うのだが、大相撲が国技であると信じ込ませている環境も変だろう。ＮＨＫが中継することは何かお墨付きでもいただいた感じになるんだろうな。全国高等学校野球選手権も、国体でも、インターハイでもない。そもそも、国体は正式種目ではなく、公開競技のはずだ。最近、少しだけバッシングが始まったが、そっちにもいろんな利権があってそれを貪る人もあるらしい。
ちょっと離れた。
大相撲はスポーツ興行だとすれば、朝青龍の処分は協会の勝手に任せる以外になく、その結果が最も力のあるプレーヤーの退場になったり、興行全体の冷え込みになるのかは、協会の興行勘の行方次第か。今の環境では、プロレスが食指を伸ばすことはないと思うが、そっちもなかなか節操がないから。