バイカモ

ちょっと水場の整理をした。
まあ、今時の言い方ならビオトープガーデンとでもいうのか、自然・野生系の花壇。植え込みも嫌いじゃないが、何とかコンテストとかいう競い合ったりする花壇ではなく、適当に手を入れ、うまくいったり、いかなかったり、定着するものもあったり、絶えてしまったりするもののうつろいに付き合うのが好きなんだ。
もしかすると、ボクは臆病者だからなんかこう絶対的な順位みたいなものを嫌悪しているのかもしれない。ベストセラーも、ベストテンも、忌避するわけでもなく価値観の、価値基準の外側にある。順位が付くようなスポーツも、実際、あんまりやったことがない。その順位にことさら意味づけをすることもなく、早いも遅いも、今の自分の環境に対してどんな変化とモチベーションをもてるかに関心が高いだけで、そのことに誇りを見いだすことも少ない。
そんなボクがかかわっている庭は、やっぱりボクらしくなっていくのか、ゆっくりと、そして、唐突に何かを生み出していく。
これまでもそうなのだが、ずっと昔の人たちが何ごとかをなしていたものをちょっと手を加えて再生するってのが、一番得意らしい。これまでもその手でやってみた。ボクの手柄は何もない。先輩たちの、先人たちの意志を読んでいくのが好きなんだ。
庭の片隅にあったお釜。4升くらい炊けそうな大きなもの。これに水が張ってあった。昔のことを知っている人に聞いてみるとどうやら水際作りをしようとしたらしい。なるほど。ちょうどお釜の場所にバタフライガーデンを作ることになったので、いい場所を探してオーバーフロー処理をするための樋なんかを付けて水を貯め、水生植物を入れてみることにした。まずは、バイカモがよかろうと、某所へ採集へ。
バイカモの流れはきれいだな。少し手でゆすると泥が流れ出てしまう。こうやって川をきれいにしているんだな。
少しだけもらって、庭に移植。のつもりが日没。明日にしよう。