養護学校のPTA

今日のそば打ちの相手は、養護学校のPTA親子活動。こういう場所でこそ、ボクらが考えていたことがちゃんと通用するのかが問われる。
一昨日のそば打ちでもそうだったが、職人技をいくら仕込まれてもどうにも経験と技量の差は埋めにくく、そうまでしなかればそばにならないのかとあきらめた人も少なくない。今回のPTAの役員さんたちも、そば打ちを体験させたいが、特別に配慮を要する場合もある子どもたちが講師の不興を買ってしまわないかと心配しておられたようである。人を介してお話があり、以前にやはり同様の会で指導した経験があると伝え、ボクらのそば打ちが形式張ったものではなく、とにかくソバの形にして、それなりにおいしく食べられるようにするやり方なんだと話し、安心、それでも不安を抱えていながらそういうものを小さくしてこの日を迎えた。
配慮したのは以下の2点。あらかじめお願いしておいたが、釈迦に説法であった。

  1. すべての手順をわかりやすく提示して見通しを持たせること。
  2. 活動場所を行程に合わせて移動し、手順と結びつけることで、行程のどこまで進んでいるかを理解してもらうこと

PTAの役員さんがしっかりとそのあたりを配慮くださって、もうボクは普通に打つだけだった。
こちらの配慮事項としては、水の量を必要量より少なめにしておくこと。そうすることでコップの水を使い切ってもずる玉になるのを避けられる。
そうした配慮は全く奏功し、約1時間で20セット弱、1家族で3人前にしたので、約60人前のそばが出来た。
いやあ、なかなか勉強になる。
棒に巻かずに一方的に丸のししてもらったが、案外このやり方が早く、確実にできる。間違うと四角になるのもおもしろい。それはそれでいい。
参加者の高校生が、「大成功ですか?」と聞いてきたので、「だいせいこー」と叫んだ。みんな拍手した。その子もいっしょに、ボクも、彼女もいっしょに拍手をした。
いい会になったなあ。