引率登山

頼まれて立山へ引率登山に出かけた。メインのガイドは、佐伯高男さん。芦峅寺のクムジュンの旦那でもあり、たー坊のご主人でもあり、立山自然学校の校長でもあり、なにより芦峅ガイドの一人でもある。
この時期になるとほとんど人がいない。そのため、落石などの危険や行程の安全確保の点でも利点は少なくない。この日は、雪渓もなくなり、団体登山も見かけない。
雨がいつ降ってもおかしく亡いが、調査では午前中は確実にもちそうで、とにかく予定通りに山頂を目指す。2800mくらいから上はガスがかかっているが、視界は確保され、とりたてて大きな天候の変化もない。
一の越の少し上で女の子の足がすくんで動けなくなり、ザイルをかけて下山。怖がるので、ちょうどお手手をつなぐようにしてボクは後ろ向きでリードした・無事、一の越に下がるが、そこから本隊に合流するために飛ばすと、とたんに足も意気も絶え絶え。20分から30分くらい下がったが、本隊もけっこう遅れがちなので三の越では追いつけると思ったが、雷鳥なんかを観察していたこともあり、結局、山頂で合流。子どもたちは驚いていたが、ボクは体力の衰えに愕然として恥ずかしくて仕方がない。
山頂部は冷たい雨になり、今まさに雪でも降りそうな調子。寒くて凍えたのは、今年最初かもしれない。暖冬だったからね。
下りは少し体の大きな子が怖がっていて、いや、要領を得ないのと激しい風に怯えただけなんだけれど、いっしょに降りる。一の越まで1時間20分。相当のスローペース。そこからはみんなが順調だったが、ボクは持病の右膝が痛く、ついストックに体重をかけすぎて、ストックを壊してしまう。よろよろと室堂に帰ったのが午後3時30分。長い下りだった。
結局大きな雨にも当たらずに、怪我もなく、ほとんどの子どもが運良く登頂。
夜の打ち上げにも参加したが、いっしょに行った大人の人たちがすっかり感激。来年は、エベレストってことになった。そんなわけはないのだが、そのくらいの高揚感があったわけだ。
ちょっとしか飲まないのに爆睡。
朝、4時起きで10時頃まで飲むのは、なかなかつらい。