北陸新幹線追加工事認可

新潟県の知事が少々ごねて追加工事の認可が遅れていたが、沿線知事の合意なしに国が工事認可した模様。
北陸新幹線開業時には並行在来線がJRから分離される。もう5年後のことなのに、その議論は全く進んでいない。とにかく、北陸新幹線という姿勢には、どうも生活者の視点が見えてこない。
JR西日本が誇る優良線区北陸本線の今後でさえ、たとえば、富山〜大阪、富山〜新潟を一体線区で直接つなぐ方法がなくなるわけで、乗車率からすればけっこうな打撃だろうと思うのだが、どういうものなのだろう。ボク自身はそうした利用がほとんどないだけにピンとはこないが、きっと経済的にも影響が大きくなると思う。
何よりも、自分たちの足下が脅かされる。
地元のJR駅ができて来年で100年。国家100年の計などという表現があるが、100年後どころか5年後が見えないのは、市民意識も含めた政治の責任だと思う。政治家に政治を任せたような気になっているからこういうことがある。この国は国民主権で民主主義の手続きで成り立つ。だとすれば、私たちの生活を裁量するのは私たちで、政治家はその度量で多くの声を斟酌し、政策、つまり、具体的な法整備などの施策を行う戦略を示す役割である。そういう自覚がどこまであるのだろうか。
今回の政権選択選挙は、少なくとも国政レベルでは政治とはそのようなふるまいを指すものと党是を打ち出した民主党に大きな権力を与えた。本当のねじれは、地方議会がそのような選択の余地がないところにある。