宙に舞う

野球

野村の野球に一区切りがついた。
昨日のことだけど、今朝の新聞の論調がいろいろでおもしろい。
楽天はともかく、日本ハムの連中と一緒に胴上げされたというのは、野村らしい。王、長嶋にもないと書いた新聞があった。梨田はおそらく強打のキャッチャーと言うことで野村を目指しただろうし、吉井、稲葉だの、野村に影響を受けたものは一人や二人ではない。また、薫陶を受けたかったと考えていたものも多くあろう。その意味で、野球に人という財産を遺した野村の価値は揺るがない。
一方で、監督としてはどうかとなると、相当に衰えていたという。同じことを繰り返したり、なかなかデータが出てこなかったりと、７４歳という後期高齢者一歩前の年齢はさすがに衰えを隠せない。どだい、原のような５０代に入ったばかりの監督と同じというわけにはいかない。それお補う哲学と理論、経験はあるものの、野球というのは監督も同じユニフォームで戦う珍しい球技なのだ。そのことを考えると、経営戦術が巧みな楽天のスタッフが野村の続投を懸念し、よい芽が出たところで葉を茂らせ、幹を支える力が欲しいと考えたのも当然だろう。
今季、ＷＢＣに続いてＮＰＢを原が制することがあれば、ついに大きな世代交代の場所に立ったと言うことになるのだろう。それもいい。新しい時代を大所高所からぼやいてみてもらいたい。
宙に舞う爺さんはなかなか美しかったぞ。
たかがといいながらしがみつく