年越しそば

恒例の手打ち。
今年は、約40人前。今年の初めに父を亡くしたので、喪中と言うことで少し控えめ。
粉の調子がよくわからず、加水を約50パーセントにするのだが、これがぜんぜんだめ。初めて玉がくだけてしまった。
包丁通りがいいくらいの硬さになってしまったが、まあそれはそれでいいとして、この砕けた玉をもう一度そばにすることを試みる。
ぼろぼろに砕いて粉みたいにまでしてそこに水をたせば何とかなるだろうと考えたが、その通りになった。基本的な所作は同じことなのだ。店に出すわけでもないし、自家用にした。
なかなか難儀だったのはのしで、強烈に強いそばになってしまって、相当に時間がかかった。見合った分だけの太い板そばていどのものにしてしまったが、これも悪くはなかろう。
その分、よそに行ったそばは全く自信がない。
諦めないで、何とかなるまでふんばれと、亡くなった父の教えなのかも知れない。
何をしてよいかわからぬ喪中の年末。そば打ちだけは手応えがあった。