テーブル

GWに母を連れ出してどこかに行こうと誘ったら、粟巣野のKAKIに行きたいという。ああ、今の季節ならいいなと、連れ出した。
亡くなった父が生涯自分の机が持てなかったと嘆いていたが、KAKIの机を見て、ちょうど退職してすぐの頃だったか、やけに欲しがっていたのを思い出す。家の造作の関係でなかなかそういう机を置ける場所がなく断念したが、ボクもここの机が欲しい。ときどき訪ねては撫でるだけでも十分である。
今年は残雪が多いらしい。まだまだそり遊びができるほど雪がこんもりと残っている。春の日差しに照らされた雪は好きだな。

まず、コーヒーをいただきに入る。母と彼女はパッチワークが趣味なので、ここんところのキルトには目がない。写真を撮っていると、妙な張り出しに気付かれて話しかけられた。マイクロフォーサーズニコンFマウントを装着しているのだ。奇妙である。この前日に届いたばかりのマウントアダプターを使っているのだが、急に、このオリンパスが好きになってきた。いいよなあ、写真てきれいに移すばかりじゃない。
コーヒーと、あんまりそういうのを食べないのだが、そば茶プリンを頼んだ。そば茶は好物で、プリンもスィーツとしては例外に好物。いただいてみると、本当にそば茶の味で、プリン。硬さもちょうどよかった。ムースとか、ババロアは苦手である。豆腐は好きだが、麩が嫌い。そういうノリだ。
コーヒーカップが変わっている。いろいろ飲んだことがあるけれど、これは初めて。スタバで同じ考えのカップを売っていて、実際、香りが逃げないという感じがした。

展示室へ行くと、もう欲しいものばかり。よい食卓があって、うちの部屋にいいだろうなあと座って頬ずりしてきた。無垢というのはいいものだ。時間が歴史を刻み、営みを宿す。今はもう少し辛抱かな。こういう机だったら、ずっと本を読んだり、彼女と話をしているのかもしれない。