官邸前

仕事の取材で、最高裁判所、国会、総理官邸、憲政記念館、水準点、文部科学省とひと回り。カメラを向けると明らかに視線が集まる。いやあ、おっかない。いたいけな市民の生活の安全を守っていただいているので、いちいちご苦労様と声をかけたが、それが皮肉にでもとられたか。
司法、立法、行政の三権をこの地域で束ねているわけだ。ここが、この国の中心。昨晩は、議員会館のあたりをうろついていたが、まったくこれが東京の真ん中かと思うほどの静けさ。キャピタルシティとはこういうことなのだな。
憲政記念館では小学生の姿。昨日は、最高裁判所に修学旅行生。国民としてこういう場所に敬意を払えるようにならないといけない。国会は見たことがないけれど、シンデレラ城は何回もという人はちょっと足をのばそう。
憲政記念館で写真を見ていて気づいたが、国会の前はかつてはダイヤモンド型だったようだ。今のように正面は真っ直ぐではなく、衆参両院に向けて斜めに道路が走っていたようだ。議場が今よりもずいぶん近かった印象。ほかにも、いろいろ考えさせられる資料にあふれていた。地元のオニックスマーブルは、衆議院の壁に使われていることも判明。参議院の床と言われていたが、デマだったようだ。
昨夜、民主党への非難ボードを抱えた若者がいて、そこが民主党の本部と気付いた。いろんなことがこの場所で動いているんだけど、残念ながらここからは僕らの山河は見えない。物理的に見える必要はなく、そのように想像できる力があればいい。見えぬけれどもあるんだよ。見えぬものでもあるんだよ。僕にも、ここがこの国の民主主義の中枢だとあんまりちゃんと見えていなかったのかもしれない。大事なことはどこかで決まると思っていなかっただろうか。反省させられる。
冬にももう一度ここにくる予定。官邸前はどうなっているだろう。