フライロッドを片手に雑誌をつくった

この間も書いたが、早速Amazonで手に入れた。そのまま全部読んだ。
ボクの名前も出ていた。少し恥ずかしいくらい。ボクはそんな素晴らしい人じゃありません。
この本はフライの雑誌の前編集長中沢孝さんについて、編集人だった倉茂学さんの出版社で作った本。五十音順に縁故の人々が書いている。
ボクと中沢さんのかかわりは、記事の連載の縁なのだが、その後「フライの雑誌」64号で水口先生が書いてくださったとおり、実に6年間も書いていたらしい。23回の連載だそうである。(実際には、24回目の打ち止めをわざわざ単発で書いている)その間、電話で話をするが、一度も会っていない。中沢さんはボクの顔をおそらく写真でしか知らなかったし、ボクは中沢さんをなんかのテレビ番組で見かけただけである。スマートな話しぶりはいつもボク自身を奮い立たせ、川に、子どもに向かう意欲をもらせてもらった。もっとも、がんばるわけでも気負うわけでもなく、内心を飛び交うことばの密度を高くするだけだが。
このあたりは今でもそうだな。興奮して入れ込むことを極力避けている。以前よりも今はもっとそんな感じで、ゆっくりゆっくりとリズムを刻むというか、揺れることを考えているボクがいる。ようやく、フライキャスティングのリズムがボクのリズムになったか。
水口先生はしばしばボクの名前を書いてくださっていて、例の「魔魚狩り」にも出てくるのだ。島崎憲司郎と並んで。恐縮である。むろん、釣りやフライに関する造詣の深さや技術レベルではない。釣りとことばの関係として少々生き方と結び付いてうまい場所でのうのうと遊んでいるということにおいて並んでいる(かもしれない)。
近年になく、フライフィッシングが好きになっている。
この機会にパターンブックを作ることにした。海のフライがわからないので、とにかく記録を取ろうということだが、そのあたりも、シマザキ的に遊んでみる。どこにでもあるけど、ボクにしかないもの。そんなパターンブックにしたくて、クロワッサンの店で買ってきたリングノートをあてがう。

イラストは、マッキーズ宮坂雅木さんである。
水口先生の本。1万部を売ったそうだ。
魔魚狩り―ブラックバスはなぜ殺されるのか

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