先週の事故

先週の白馬エリアでの事故について、昨日の朝、NHKラジオ(中部ローカル)で長野県の遭難対策協議会の方が話していた。
それによると、まず、天狗原の遭難では装備が足りなかったらしい。10mの視界で大変迷いやすい天狗原で、しかも、スコップをパーティーにさえ装備していなかったという。スキーを流され動きを止められた上に雪洞を掘るにも事欠いたそうだ。このルートはよく紹介されていることもあるし、スキー場の上部で、ヘリツアーの常設ルートもあるため、スキー場のオフピステのようにも思えるのか。白馬乗鞍デブリを見るとぞっとするのだが、残念だが、そうしたイマジネーションを欠いていたようだ。
それから、小遠見尾根の方は基本的にルート選択の誤りだという。尾根筋をスキーで進むのが難しく、そのため尾根下の斜面を横切るが、どうしても下り傾向になりがちでそのためうっかりと斜面を切ってしまうことが少なくないという。
いずれも、中高年登山がそのまま山スキーに進出してきたための一つの現象と思われ、スキーから山、あるいは、3シーズンのトレッキングから冬山という経路上で起きてくる経験不足による事故という見方があるようだ。
先月のスキーでの怪我で、少々考えさせられることが少なくない。他山の石としよう。