甘太郎焼き

今川焼きだと思えばいいのだが、うちの方では独占的に生産販売していた名称をそのまま一般名詞化して用いている。ほかには、「太鼓饅頭」とも呼んだりする。
久しぶりに食べてみたのだが、うまい。餡がいい。甘すぎず、それでいて、コクも深い。皮がまたいい。しっとりとしてほどよい甘みがある。小麦粉の香りや卵の香りが全体の調和をもってまとまっている。夜店のベビーカステラの甘さやしつこさは、やはり、品位が少々落ちるのだとはっきりと相対化できる。
きっと、ボク自身の、こうしたものに対する味覚のベースはここで作られているのだな。
とすれば、お好み焼きは「長井」、ラーメンは「氷見屋」か、「平田屋」。いや、「平田屋」は冷やし中華だな。焼きめしは、魚津の「天華飯店」。そばは。うん、小さい頃は嫌いだったので、これはベースがない。そうか、それでそばだけは食べ歩けるのだな。