とやま

あさ川日記の2月の記事にこういう一文があった。

富山の人は「とやま」を語尾上がりに発音するのだと彼とのつきあいで知った。http://www.furainozasshi.com/2009/02/富山に風が吹いている/

富山県の人は、なぜか自分の土地の名前をいうときに、その土地がその土地で呼ばれている呼び方を少々変えてしまう。とやまでも「や」にアクセントをおいてみることが多く、しかし、そのように話している人などどこにもいない。ところが、あろうことか、JR富山駅では、そのよそいきとも言える発音で駅名案内をしている。
県都富山の玄関口」などと平気で呼んで憚らない県民性は、来客用の玄関をわざわざこしらえる住宅事情にも相通じるところがあって*1、日常利用している駅さえ玄関の装いで取り繕う丹念によく現れている。
そう考えると、他でもそういう例がたくさんある。
慎重に考えると、自分たちが使っていることばへのコンプレックスがそうさせているのかもしれない。何かしらそのようなものを、日常性に満ちあふれたものを露骨に表現することへのコンプレックスから、ちょっと背伸びをした感覚でそうした発音をするとも考えられる。ああ、あれも、これもそうだなと思い当たる節も少なくない。

*1:うちはとても無理ですが