引率登山

頼まれて引率登山。30人くらいの小学生を標高差300m弱の行程。約3時間。
日程の関係で前夜入り。昨晩は、暗闇の中を一人でナイトハイク。いつもテントを張る森に入り込むが、以前は気付かなかった大きなタテヤマスギが森の中に鬱そうと立ち尽くし、枝を伸ばしている。「山の親父」と勝手に呼んでしまったが、「ワンピース」の影響だろう。今から振り返ると、お袋の方がイメージが合う。包容力を感じさせる大木だ。
いくつかの小学校が大騒ぎでキャンプファイヤーをして、懐中電灯振り回しながら奇声を上げて宿泊棟へ戻っていく。この闇を味わわずに一体何を感じるためにやってきたのか。
素敵な森小屋が作られているが、どうやらここに泊まるわけではないらしい。午後10時になっても無人。もったいない。この天気なら、シュラーフだけでも十分に宿泊できる。
最近では、どこでも小学校低学年や幼児のプログラムが充実していて、小学校5,6年生にもなって何をしているんだろうと思う学校や団体がある反面、小さい子たちが懸命に歯を食いしばって活動している姿もよく見られるようになった。案外、純粋に入り込めるところがあるのかもしれない。
昨晩は、主催者の口利きで部屋に泊めてもらったが、いつもなら、あの草むらにごろ寝だな。朝早く起きて行ってみると、驚くほどの鳥の声に包まれていた。そこには、だれもいないのだから、いよいよもったいない。
朝と夜、その切り替わりの時間にフィールドに立つことほどおもしろいものはないというのに。
山の方は順調に行程を完了。体調が悪くて、声が出せず、逆にうまくリードできた面もあった。山には大声は似合わない。今回、勉強させてもらった。
林道は、ハナニガナの花盛り。白いものがあって驚いた。シロバナニガナというそうだ。そのままだが、知らなかった。