感動をありがとうって使用禁止にしよう

岡田ジャパンが帰ってきて、総員でのインタビュー。チームの一体感はとてもいいんだけれど、おもしろおかしく親しみのもてるサッカーチームを見ていてもしようがない。
この戦いで何を得られて、何が届かなかったかが全く伝わってこなかった。安心感、安堵感、一時はちゃんと帰国できるのかどうかまで追い込まれた連中の、救われた気持ちだけが沸き上がっていた。スポーツのインタビューとして見る価値はない。
世間も、ほかにことばを知らないらしく「感動をありがとう」と繰り返している。WBCもオリンピックもそうだった。このことは面倒なので書かないで、ちょうど良い本を紹介しておこう。

じゃあ、何て言えばいいんだと、感情の高まりについての表現方法を検討しているみなさんには、松木安太郎さんのことばを紹介しておこう。
松木さんは、勝負所になると、解説にもかかわらず、ワーとか、アっとか、ウーとか、叫び声や悲鳴でお話しするという方だが、ゲーム後のコメントは、おそらくいつもこんな調子。

興奮させてもらいました。

なるほど、実際そのように見えたし、それが適切な表現だろう。普及を期待したい。