不愉快にさせてしまった

好意で使ったんだが、あることばで人を不愉快にさせてしまった。
難しいものだ。
この頃は、むしろ、言葉狩りのようなこともあって、微妙なことばに過剰に反応が沸き起こる例も少なくない。と書いている段階で、もうその土俵に巻き込まれているのだが。こうやって書いていることばが既に公共のものになっているし、それはいつか叩かれることも覚悟しておかなくてはならない行為でもある。
それでも、最近溢れている「感動「「感謝」「勇気」「思いやり」「希望」「ありがとう」など、どれをとってもそんなことばでもっとぎとぎとしてことばには収まりきらない心情を素通りさせてしまっている気がしてならない。ワンフレーズ政治は、間違いなく、ワンフレーズ型の支持的空気と結びついている。
人が生きるというのは、もっとどろどろしたもので、そんな単純に座標が出せるようなものじゃあないだろうと、どっかで叫びたいんだが、叫ぶ場所も相手もいないので、ここで書いている始末。
ボクは権威というものの仮装をとにかく暴き立てて裸にして、むき出しになったことばから「ほんたう」が見えると思っているのだが、そうではなく、多くの人に認められた価値に寄りそうことで自身の価値を高めている人もあるのだろう。それは生き方だからどうとも言えない。少なくとも、ボクは敵を作りやすいことだけは確かだな。好かれたいと思えば、単純でモノフォニックなことばで叫び続ければいい。
そんなことは到底できない。