ゆるキャラの立ち話

先月のイベントの風景。
どこに行ってもゆるキャラが全盛で、ここでも3人のキャラクターがそろって人気を博していた。ゆるキャラってのは外見は同じだけれど、振る舞い方には、それなりの動きが必要だ。

それだけにけっこう難しいのだろうと思う。
先日、大町の塩の道祭りに参加すると「くろにゃん」とかいうキャラクターが子どもたちにいじり回されていた。棒でつつかれるやら、わずかなすきまから手をいれられるやら好き放題しているが、反撃に転じるわけにもいかず、いじけてみせて何とか不快感を示していた。周りにいた家族が止めないので、もう少し続いたら注意しようとも思ったが、まあ、そこまで行かずに何とか子どもが飽きてしまった。直後に、若い女性が「いっしょに写真を撮らせてください」と丁寧に頼み、撮影後は、しっかりと優しい握手を返して「ありがとうございました」とお礼までして、周りの空気が緩んだ。この方は、仁科神社でも僕の横でお弁当を広げるのに、いくらも空いているのにちゃんと「こちらかまいませんか」と挨拶してくださった。素晴らしい所作が心を軽くするものだ。
ところが、ゆるキャラの方が変な場合もある。どういう人が入っているのかはわからないが、中の人は外が見えないせいもあって気が緩むこともあるらしい。
この写真では、直前まで隣の陸上の方と立ち話をしていた。本人はそうは思っていないのかもしれないが、ゆるキャラの中の人の「素」が見えて気持ち悪かった。ご苦労だとは思うし、たぶん、ボランティアの方だったのだろうが、僕のゆるキャラ嫌いが、またまた加速した出来事であった。
いるのかな、ああいうの。
ちゃんと見せなくてはならないもの、感じてもらわなくてはならないものは他にあるように思えてならない。そこを回避してしまっては、キャラ商売でしかない。
宇奈月温泉に登場した「やなな」風の温子と泉だったかな。それには様々な宇奈月らしいふるまいを期待したいものだが、中の人の対応はどういうものだろう。