南保富士@朝日町

先週は暑くなったせいかずいぶん疲れていて、今朝もちょっとぐったり。今日は、残雪があるという白鳥山か、今日が山開きになる剱岳の展望台で知られる中山あたりかなと思っていたが、ゆっくりと動き出すことにする。ちょうど、やらなくちゃいけないイラストワークも入っていて、いい風が吹き込む2階で久しぶりのG4での仕事。お昼前を目処にして南保富士に登ることにした。
以前、インターネット市民塾のコンテンツを作成した時に取材で登って以来だから10年ぶりくらいか。林道を進めば登山口にいきなり到着するが、三峰から登り始める。今年はこの斜面で一度だけスキーができた。小さい頃からここをしばしば訪ねたが、人影がない。さみしい話だな。斜面を登ると西山用水路の跡地に引かれた林道に出る。この用水の延長をみても、昔は一枚の田んぼを開くためにこんなにも執念を燃やしたんだと理解できる。放棄田ならいざ知らず国の政策で耕作できない田があるなんてまったくデタラメな話だ。そこらあたりで、この国の形が崩れたんだろう。保守勢力が、保守でありながら既得権益にすがるだけの人々だということがよくわかる。国の形について視野にすら入らないらしい。国を壊すことをもって保守としているのかもしれない。
20分ほど歩くと、登山口。十分な駐車スペースがある。20分も歩くと全行程の3分の1くらいにもなるので、面倒なら直接アクセスも可能だ。
登り始めは、植林帯。落葉松が麓のふたつの地区の境目だと聞いたことがある。風が抜けないので蒸し暑い、約15分で、赤松のテラスにでる。勝手にそう呼んでいるだけ。昔はきっと何かとあったんだろう。テントでも張れるくらいにしっかりとした区画になっている。ここですでにお昼を回った。軽くむすびをほおばる。
ここから少し傾斜がきつくなる。以前は滑りやすいところもたくさんあったのだが、地元の公民館がハイキングに使っていることもあってずいぶん歩きやすくなっている。所々には、ロープも付けられて、これなら子どもや年配にも歩きやすい。無論、年配なので使わせていただいた。道幅が心なし広がったようにも思える。
風が吹き上がるといくらかいいのだろうが、無風。蒸せるように重い空気の中、急登を続けるとテラスから40分ほどで山頂。360度視界が開けるが風なし。滞在もそこそこにして下り始める。
下りはかなり足に厳しいが、ゆっくりと下って林道まで40分で、三峰までそこから20分かけた。
キンポウゲが目立つ。
あるけばきんぽうげすわればきんぽうげ。
山頭火の句ほどにはあふれてはいないが、笑いかけるようなキンポウゲの形に見とれる。
三峰の公衆トイレの水が雨水を使っていることがわかった。いわゆる中水をそれでまかなうのだ。トイレも、融雪までもミネラルウォーターなみの水を垂れ流している「水の王国」と名乗るこの地方。王様に言いたいのは、だからと言って使い放題でいいのかということだ。
余計なことを考えられるほどに、適当な山歩きになった。
ところで、ユニクロの長袖Tシャツを着用。あんまり機能的には高くないな。それなりの値段だし。やっぱりファイントラックの肌着か。