夢十夜

また、読み返している。
第十夜で庄太郎は絶壁(きりぎし)天辺で女にこう言われる。

もし思い切って飛び込まなければ、豚に舐められますが好う御座んすか。

好いわけ御座んせん。豚に舐められてしまえば済むのだが、やっぱりそれだけはどうしようもないので、豚をやりすごすが七日六晩たたくがついに力尽きて舐められて、絶壁の上に倒れてしまうのである。
豚に舐められたことはないが、犬や猫でもだめである。豚ならボクもとてもだめである。