郵便受けに

帰宅すると郵便受けに本らしい包み。佐伯先生からだ。
封筒を開けると、本。新刊らしい。進呈本かと思ったら、よかったら「激励費」を降り込んで欲しいと書いてある。先生らしい。もとより、手にすれば買おうと思っていたので、ちょうどよい。さっそく読み始めたが、軽い文章も多く、あっという間に読了。
どうやら、いろんなところに書いたものを集めたらしい。中には投稿したが没というのがあった。
「半井さんの豊乳」は、かのNHKの天気解説者半井さんを書いたものだが、そういうものから、佐伯先生の文章では一番興味深いスキーの風景を描いた「ある、(老)スキーヤー」などが玉石混淆で展開する。
「ある、(老)スキーヤー」はボクもよく行くスキー場の話だが、板に興味がある。日本楽器の板とのことだが、さあて、どれだろう。名機ハイフレックスあたりだろうか。ああいうフラグシップではないけれど、その会社を代表するものを大事にして欲しい。
書名は、「天然ウドにはアクがある」桂書房。ISBN4-903351-20-3。まだ、はまぞうでは検索できない。
なかに、「大佐渡山脈スキー縦走」がある。佐伯先生が以前に利尻島一周をする話がずいぶん気に入って、本文中にある利尻島の5万分の1の地図を買ったりもした。(1枚にきれいに収まるのだ)佐渡はボクの町からもごくまれに見えて、水平線に浮かぶ山嶺がやけに高いなと思わせられたのだが、なるほど1000m程度はあるんだ。大佐渡の脊梁山脈をスキーで歩こうという計画。結局、佐伯先生は行けなかったが、これはもしかしたらボクの仕事かとも思ったが、全く実績がつかめないコース。ボクには無理だな。だれかが最初の試みをしてくれないものか。

白とろろと黒とろろ

先週金沢東山で昆布のことを教えてもらった。そのメモ。
黒とろろと白とろろの違いが、不覚にも昆布の種類の違いだと思っていた。富山は羅臼昆布、金沢は利尻昆布だとは知っていたので、そういうあたりが理由だと考えていた。
東山のお店の人は、そのこともふまえたのち、うちのおぼろはと話し出した。
とろろはかんなのような刃物で削りながら作っていくのだが、おぼろは昆布を粉砕する。昆布を削ると、表面と芯に近いところでは味も食感も違う。実は、白とろろは、削った昆布がほぼ芯だけになったのを粉砕して作るらしいのだ。一方、黒とろろは削らないままの昆布を全部丸ごと粉砕するらしい。白とろろの方が手間がかかるが、部位ごとにそれぞれを生かした昆布を削り出すことができるのだ。
これを聞いて、すぐにソバを思い出した。ソバの実を挽くときに順番に出てくる粉をそれぞれの性格で呼んでいるのだが、一番粉を中心にしたものが更科。ソバの実は不思議なもので石臼で破壊されると中心部から出てくるのだ。いわば、白とろろ。一方、田舎そばとも呼ばれている黒っぽいものは、殻だけを抜いた甘皮付きのソバの実を挽いた「丸抜き挽きぐるみ」である。これが黒とろろ。
食材、それも、素材をそのまま使うようなものは、根本の考え方処理の仕方に共通点があるものだと感じる。これだから、旅ではいろんなものを見てこないといけない。

金つば

アライサ(分家)の息子(ソニーの電池部門にいるらしい)の結婚式の土産に金つばをもらう。これが、うまい。名古屋のものと、東京のものの違いなのか、丸かった。もう1個食べたかったが、明日の朝にしよう。いつも、小豆を食べては胸焼けに苦しむのだが、どうもがまんができない。