ことば

この国

長嶋と王がいるこの国にいる幸せ。 野球に関する想像力は、長嶋と王にまつろうリアルが紡ぎ出した。 しかし、それに対するイチローのコメントがいただけない。 木本大志氏のスポーツナビの記事「王監督と過ごした時間 イチローと城島が振り返る (1/2)」…

説明下手

ふと思ったんだが、説明下手というのか、何を話したいのかで中心を描けない人はたいていずっと大きな声で一本調子。気持ちだけは前に出ているということか。

投げ出す

この週末、自民党に独占されたようなメディアの露出度合いは、まさしく計算どおりだろう。一様に、「政権を投げ出した」と言い切る。はたしてそうだろうか。投げ出さないために、リアリスト福田はこの場で辞意を表明したのだと思うのだが。あの「あなたとは…

肝煎どんと庄屋さま

ここらの土地には、家ごとの格付けがあって、例えば、当主が十兵衛さんなら「じゅうべさ」などと「さ」を付けたり、吉兵衛さんなら「よしべえどん」などと「どん」を付けて呼んでいる。実は、「さ」よりは、「どん」が少し格上だと聞いていた。その上になる…

語って説かず

朝日新聞の朝刊で開高健を特集していた。 そのなかで、開高健ノンフィクション賞の選考に関わっている人が出ていて、「語って説かず」と使っていた。なるほど、その通りだ。釣りながらいろいろ話しているが、内面からこぼれていることばが音声になっているだ…

環境政策

昨日、環境に関する講演会を聞いた。 いや、環境というよりは、自宅でできる「けち」である。どうやってエネルギーを節約するのかという話だが、終了後、質問。聞きたいのは、じゃあ、この社会をどうやってそういう構造に変えるのか、そのための政策を伺いた…

陳腐化

ことばが陳腐化していないかと時々感じる。 小学校5年生の時から新聞だけは欠かさず読もうとしていたし、また、新聞に書いてある程度のことは何とか理解しておきたいと思い続けてきた。仕事でもそうだが、わりあいしっかりと話す必要があるときには、新聞で…

Mに寄せる

Mの死刑執行に寄せて、「Mの世代」の大塚英志が「この20年で失われたもの」と題して、朝日新聞朝刊に文を寄せている。「おたく」の名付け人と言われている中森明夫とともに、この事件を「自分たちの問題」として考えてきた一人だ。そういう論客だけでな…

士気低下

大阪府知事、橋下さんの言動に注目が集まり、ことあるごとにたたかれているが、職員もどうしたものか。あるミーティングで、中堅職員が士気低下の要因として、人件費の削減、庁舎の全面禁煙などを挙げたという。多くの地方公共団体職員からすれば、まだそん…

天才

坂本龍一の娘、坂本美雨。朝日新聞朝刊「おやじのせなか」。 母は宇宙人みたいに天才的なところがあるけれど、父は職人気質。天才ではないことからくる葛藤があって、そこから積み上げてきた、彼なりの音楽との向き合い方がある。 そうなんだな。 例えば、芥…

確率

数学はあんまり得意ではない。 こう考えればいいのだというところにあまり勘が働かない。 試験はそこそこできたが、そんなものはトリッキーな問題にはごめんなさいするだけで、多くの出現パターンを知ってしまえば、勘ではなく経験則で取り組める。そうやっ…

人にものを頼むのは難しい

自分でやるのは手っ取り早いが人にお願いするのは難しい。 意図がうまく伝わらないような気もするし、どうもボクの話し方もよくないのか、文句でも付けられたと思うようだ。 うまくいかない。 最近、何か微妙にうまくいかない。

死刑論争から

例の事件の死刑判決に対する議論で、少年法について何かを述べようとしたり、永山判決以来の判例などを引き合いにして、死刑が妥当であったかどうかについて論戦を張るとどうやらかなりたたかれている。死刑論争の難しいところだ。 事件の残虐性、被害者の地…

糸井の本

糸井重里の「誤釣生活」を読み終える。 読むったって、便所においといて大便の間だけ読む。 うちはとても狭い家なのだが、便所だけは明るく適度に広い。なかなか滞在心地がよいのである。 糸井重里の感覚をことばに紡いでいく仕事はわりに好きで、ボクらの生…

長嶋茂雄

「スポーツえらい人グランプリ」を観ていた。 すべてのエピソードは長嶋のための序章に過ぎない。 ボクらはこれだけのヒーローを持ったことを、まず、喜び、長嶋が長嶋で有り続けてくれることへの感謝を述べなくてはならない。 上原の表情に、今夜は野球を堪…

教科書みたいだ

息子が高橋尚子のしゃべりを聞いて、教科書みたいだと言った。なるほど、そうかも知れぬ。道徳の副読本にはちょうどよかろう。

オバマなオバカ

アメリカ大統領選挙、民主党の候補者争いは、どうやらクリントンが踏みとどまったらしい。 ここにきてお笑いぐさが報道に紛れ込んでいる。福井県小浜市のオバマ候補への勝手な応援である。この手の勝手連的なノリはこれまでにもあったのだが、市長自らが動い…

津波、高波

津波なら被害が出れば激甚災害で保護。 高波なら市町村の責任でやっとくれ。 8mの高波である。 20トンの消波ブロックが流れていくのである。 8mの津波なら数波で済むが、高波は間断なく押し寄せる。 国の役人はこういう波を見たことがあるのだろうか。

社会教育のワークショップ

後輩の論文。とても、よくできているのだが副題が気になった。おそらくは、筆者も書くように紙幅の制限であろう。 本人も見ると思うのだが、敢えて書いておこう。 社会教育と書かれているのだが、学校教育との対比で使っているのだとすれば、就学者、あるい…

体験と経験

経験知とはいうが、体験知とは使わない。 「ひと夏の経験」だが、「ひと夏の体験」ではない。*1 文部科学省は、体験的な学習というが、経験的な学習とは言わない。一方で、学習経験と言い、学習体験はあまり使われない。生活経験や生活体験はしばしば用いら…

ありがとう

Yahoo「ありがとう」で検索さえ可能な話題。 例えば、何か買ったとき、何か注文したものをいただいたとき、「ありがとう」って言うのが嫌って人はあるんだろうけれど、この質問の人は、そのシチュエーションで「ありがとう」という人が嫌いだというので、こ…

5の倍数で犬っぽくなる

昨日、世界のなべあつのことを書いていたのだが、今日は、R−1で5の倍数で犬っぽくなるというのが追加されていた。 それにしても、フィリップを使う芸人が増えたなあ。基本には、字幕強調というテレビ技があるんだろうが、ことばの場合にはそこからにじむ…

3のとき阿呆になる

学習指導要領の改訂の話を見ながら、算数にからんで世界のナベアツの芸を思い出した。数学的によく考えられているのだ。芸は至極単純で、40まで数える、いや、唱えるのだが、3の数字が付くときと、3の倍数で阿呆になる。単純な仕組みだが、3の倍数とし…

3.14完全復活

文部科学省「学習指導要領」の案が公表された。 目玉は、授業時数の1割増しなのだが、それは学習指導要領には書いてない。学習指導要領は内容の基準を示すだけなので、1割り増しに対応したものにしたってことか。「考える力」なんて、もう使い古したことば…

計算していなきゃバカ

某知事。 学校を見て、1,2年生の35人学級のために使われる30億円の削減についてなのか、現場を知らないで「机上の空論」だったなどと言っていた。 見なければわからないほど想像力が貧困なのかと思ったら、そういう物議を醸すような発現は計算ずくな…

ラジオで子どもたちが自分の夢というのか、将来の仕事みたいなことを話していた。何でも6年生の子どもだそうだ。しっかりしたことを話しているものだ。 自分が6年生のときには、中学生になるという短期的な目標はあったが、ああなりたいとか、こうなりたい…

円周率

どっかで円周率の暗唱を11万桁までやるという試みがあるらしい。円周率に意味があるんじゃなくって、暗唱することとそれを検証することを考えたときに、適当な素材が円周率であるだけで、別に円周率をそこまで言えたから数学的にすごいとかいうことはない…

行政の窓口がコンビニ化すれば事は満足していただけるのか

地域関係のページを見ると、どこ見ても役所の窓口が愛想がないなどと書かれている。 が、そもそも、住民票もらうのに愛想が要るのか。 行政サービスとは、公的な手続きそのものを指しているので、スマイルで、さわやかになるような場所じゃないし、そんなこ…

公共ということ

昨日の眠りがけからずいぶん引っかかっている。公共を担うのは市民であって、市民の付託により公共団体がその一部を執行しているのだという気持ちがずっとある。何かあると「行政の責任」みたいな発言になることへの嫌悪感はすさまじく、また、そのことばに…

頭の上からテポドンが降ってきたらあなたどうするんですか。

こういう言い方をたくさん聞いたな。すべての議論を単純に吹き飛ばし、かの国の恐怖にリアル感を与えることばとして便利な道具となっていた。 いつだったかな、よく似たことばに「なぜ人を殺してはいけないのですか」というのもあった。聞かれた文学者が全く…